ジーン・ワルツ 読んだよ

ジーン・ワルツ (新潮文庫)

テーマは産婦人科学とか不妊治療とか。
田口も白鳥も出てこない作品だが主人公の理恵が素敵。
生命誕生の奇跡、母親の強さ、そして現実問題とリンクしては産婦人科や小児科の惨状、リスクを理解した上で判断することの重要性を考えさせられる一冊。

トーリーも先が読めそうで読めなくて面白い。最後のほうの清川と理恵のやりとりなんかも相変わらず熱かった。

個人的にはチームバチスタ、ジェネラルルージュに並ぶくらい良い内容だったと思う。
ただラストのほうのテレビはさすがにそううまくはいかんだろ。ジェネラルルージュの映画のラストのヘリコプターを思い出した。まあこの時代、あれくらいならほかにも手はあるだろうけど。


小説とかは基本的に付箋は貼らないんだが、思わず一カ所貼ってしまった。

p.157
医師だから、医療技術だけに集中さいていればいいという時代は終わりました。社会情勢に無関心な姿勢では、自分が理想とする医療を全うできない。そういう時代にみなさんは生まれついてしまったんです。専門職という鎧に甘えてはダメ。戦うべきところは、たとえ相手が権威であろうと一歩もひいてはならない。そうしないと、誠実に医療に従事していても、悪意なき過失で逮捕されてしまう辱めを受けることになりかねない

「医師」を「技術者」とか「科学者」とかにそのまま置き換えて考えられる言葉。


そして2/5には映画公開。これは見に行かねば。菅野美穂主演なのねー。


ほかに海堂尊で読んでないのなんだっけ、調べてみた。

あたりか…。