新・ニッポン開国論 読んだよ

新・ニッポン開国論
著者は伊藤忠商事会長の丹羽宇一郎
目指すならナンバーワンだ、という主張には激しく同意。オンリーワンという耳ざわりの良い言葉を盾にした結果平等の足の引っ張り合いからは脱却すべき。

p.100
成果主義年功序列か」「物質か精神か」といった二元論で考えるから無理が生じる。中庸という言葉があるように、それをうまく加減することが大事だ。

という二元論の危うさについても同感。加えて153ページ以降にある孟子の教えで触れられているレッテル貼りや、二元論による思考停止や立場や環境の違いによる思考プロセスの違いを考慮しないような風潮も変えていく必要があるとおもう。

p.128
人間というのは、外の空気にさらされていないと世間からずれてしまう。

世間の常識を知ることの重要性。世間に迎合せよ、というのではない。全体の中での自分の位置を客観的に把握する、あるいは自分が「他人ごと」と思っていることがいかに他人ごとでないかを知っておくことの重要性を痛感した。