電気代を3割減らした

ちょっと前に電気代が高いというニュースを見てうちはどうだろうと普段あまり気にしない電気代を見たら、1月の過去数年の平均が13,000円/450kWhくらいだったのが今年は24,000円/550kWhくらいに上がってて鼻水出た。

在宅勤務で日中も仕事部屋のエアコンをつけっぱなしなので使用量が多くなるのは仕方ないにしても、月の電気代が1万以上値上がりするのはツラい。
ちょっとでも電気代が減らせないかと思い分析してみることにした。

電気使用量の分析

中電の会員ページでは時系列の使用実績がダウンロードできる。
カテエネ | 中部電力ミライズが運営する家庭向けWEB会員サービス
これで電気使用量を見てみると、朝晩の暖房や食事時に電力を食っていることが分かる。また日中も深夜の待機電力と比べるとそこそこ電力を使っている。これがおそらく暖房だ。

電気使用量のトレンド

気象庁のサイトから引っ張ってきた平均気温を横軸に、日々の電力量をプロットすると確かに気温が低い日ほど使用量が多い。使用量が5kWhくらいの日があるが、これは実家に帰省していた年末年始だ。

12~1月の平均気温vs電力量

在宅勤務をしている日中の使用量と待機電力しか使っていない深夜の使用量から仕事中の暖房の消費電力を推定すると約500Wくらいと思われる。実際エアコンの説明書にも標準消費電力535Wと書いてあったので概ね一致する。在宅勤務1日13時間(食事、休憩含む)、月20日稼働として130kWh分、無視できない数字だ。

エアコンの代わりの暖房アイテム

とはいえ我が家は寒いのでエアコン無しではいくら着込んでもデスクワークはできたもんじゃない。ということで着るコタツを買った。

ウェアラブル系のオモシログッズなどでよく見かけるので欲しい商品は数あれど、実は初めて買うサンコー製品。
使った感じはちょっとカバー範囲の広い電気毛布という感じ。温度設定は38~55℃まであるけど、最低の38℃でもジーパン直だとちょっと熱い。内側モコモコの分厚いズボンがあったのでそれを履けばなんとかちょうど良いくらい。ただ発熱部は太ももから脛くらいまでなので足先が冷えるのと、背中やヒエヒエの机に当たる指先はどうしても寒い。

そんなわけで上半身の寒さを改善すべくワークマンのヒーターウェアも買った。夏は空調服があってもパソコンが死ぬのでエアコンは切れないけど、冬は自分だけ温めれば済むのでピンポイント暖房が効果的。
WZ7400 WindCore(ウィンドコア)ヒーターコーデュロイシャツジャケット | ワークマン公式オンラインストア
こちらは腰と肩の後ろにヒーターが入っている。薄手の服だと低温やけどしそうだが、普通に冬服を着た上からならほどよい感じで、着てる時はあまり意識しないけど脱ぐと「あ、寒かったんだ」と思うような感じ。なお充電器のスイッチングノイズがうるさすぎて同じ部屋で充電するのはツラい。

電気代削減効果

完全に仕事中にエアコンを使わなくなってさすがにQOLが同等とまではいかないが、仕事に支障が無い程度ではある。そして気になる電気使用量はというと…

平均気温vs電力量アフター

おお、これは目に見えて減ったではないか。
ちょうど寒さのピークを過ぎてしまった感じもあり、平均気温は若干高い側にシフトしているとはいえ、日別の電気使用量は明らかに減っている。

土日の生活パターンは特に変えていないが、それでも12月からの平均(年末年始含む)と比べて22%減、1月以降の在宅勤務している平日だけで比べると35%減、そして一人で仕事中の9時~16時だけで比べると51%減となった。

仕事中の電力量

というわけでおおよそ3割の電気代削減に成功したと言えるのではなかろうか。

熱効率だけで考えていた

暖房というとちょっと知識があるとエアコンが一番のように思ってしまいがちだ。エアコン(ヒートポンプ)以外の電気暖房器具は投入エネルギー(電力)をそのまま熱に変換するのに対し、エアコンは投入エネルギー以上温めることができるのは事実だが、これはあくまでエネルギー効率の話だ。お湯を沸かすのも、コンロのガス火からヤカンの水を温めるエネルギー効率を考えれば電気ケトルのほうが熱効率はおそらく良いだろう。
ただこれには2つ落とし穴がある。
1つは同じ暖房効果なら狭い領域のほうが温かくなることだ。エアコンは部屋全体を温めるからそのぶん熱量は分散するし、窓などからの放熱も大きい。
2つ目は熱効率を補ってあまりある価格差だ。いくら効率が良くても元の電気が高くなってしまうと、効率が悪くてもガスのほうが結果的に安くなってしまう。

実際下記のサイトを見ると1kWhあたりのエネルギー単価は灯油が一番安いようだ。

1kWh当りのエネルギー単価(税込み)

1kWhあたりのエネルギー別単価比較!!|ほかほかアカデミー

石油ファンヒータもエアコン同様部屋全体を温風で温めることを考えると、長時間暖房するなら灯油を使って輻射熱で温める石油ストーブが最強かもしれない。