今更読んだ

記憶汚染 (ハヤカワ文庫JA)

存在自体はだいぶ前から知ってたのだが最近まで機会がなくて読んでなかった。

林譲治さんの「記憶汚染」っていうSF小説では「ワーゴン」というウェアラブルコンピュータが非常にリアルに描かれています。

http://www-nishio.ise.eng.osaka-u.ac.jp/~tuka/index-jp.html

数十年で6基もリング作るのは無理があるとかそういうツッコミは置いといて。

ワーコンの設定もなかなかリアルですごいがそれよりも意識とは、自分とは何かみたいなことが一貫して問われてる感じがいい。主観と客観というか、時間とか記憶は関係性の遷移で生み出されていくのかなぁとか、ネビロスの持つ関係性の概念をネビロス自体はどう解釈してるのかとか、その辺は興味深い。
リャンの設定は唐突だったがパラサイト・イヴみたいに主人公が死んでおしまいとかそういうオチじゃなかったのはよかった。ただ歴史云々はストーリー的に考えてもこじつけな感があったなぁ。
全体としてはかなりおもしろかった。


しかしワーコンの認証がないと何もできないというあたり、ちょうど今日MGS4を見ててID管理された兵器はそのIDを持つ兵士しか使えないみたいな話をみててちょっと既視感を感じた。


「まさかオブジェクト指向言語の開発も?」とかいう部分でちょっとワロタ。


そして何気に著者がマイミクのマイミクでびびった。世間は狭い。