当たり?

昨日の書評エントリで言及したこのBlog。

“うつ”に悩む方々のためのブログです


Blog本体へのトラックバック機能が見当たらなかったのでとりあえず最新のエントリにトラバしたのだが、今見たら見事に削除されてた。

書評時点で胡散臭さを感じてたので実はスクリーンショットをとっておいた。


縮小画像だとアレなのでフルサイズでキャプチャした画像を見ていただきたい。
削除前
削除後
コメント数やらデスクトップの時計を見てもらえば分かるように最初はちゃんと反映されていたトラバが削除されている。
一部個人情報が含まれそうな部分を消した以外はもちろん編集も何もしていないし、時系列とか事実を捏造して著者に嫌がらせをする意図も理由もないことは一応明記しておく。


とりあえず一読者として、内容について疑問を持った点が多かったのと、あくまで個人的な印象で胡散臭さを感じたのであのような感想を書いたつもりだ。
もちろん著者のBlogから俺のエントリに飛んできた鬱病に苦しむ読者が俺の書評を見て揺り戻しなどを起こすことを考慮した可能性はある。それならそれで自身のBlogで反論するなり意見を述べるなり、消すにしてもこちらのBlogにコメントするなり、俺に直接メールするなり何かしら手立てはあったはずだ。
しかし今回の対応は自分に都合の悪い事実*1を書かれた著者が問答無用で削除にかかってきたという印象だ。

実際要領がよくてそれなりの文章が書ける人間なら実際に鬱を経験しなくてもその手の本を数冊読めばあの程度の本は書けるだろう。それくらいリアリティがないと感じた。
ただ、重ねて言うが著者に嫌がらせをしようという意図は無い。


昨日紹介し忘れてた本からの引用だが、

過ぎ去った苦痛や不調に対して人間がとる態度には二つあります。(中略)徹底的に研究するタイプの人が一方の極にあります。他方に全く無視してしまう人がいます。
(中略)
もっとも、うつ病の場合、こういう否認はけしからぬか、というと必ずしもそうもいえないのです。(中略)再発率は概してそれほど高くなく、次の病相(波)は二十年も三十年も後かもしれず、(中略)自分がうつ病であったことをほとんど忘れているからといって、彼に警告を発したりするほど無神経ではないつもりです。
軽症うつ病―「ゆううつ」の精神病理 pp.202-203

ともあるので実際著者は鬱を経験し、寛解した結果、自分の病気に対しては否認寄りの態度を取ったのかもしれない。その上で鬱に苦しむ人を助けたいと思っているのかもしれない。少なくとも助けたいという思い自体は本書からも読み取れる。
だが真に病気を理解し、苦しんでいる人を助けようとしているにしては基礎的な点であまりに誇大表現や誤解によるリスクのほうが大きい気がするのだ。「がんばれ」と言ってはいけないとしつつ抗うつ薬や病気の経過について触れず、文脈的に「がんばれ」というのと大差ない精神論が繰り返されている。少なくとも本書を読んで医学的、臨床的な知識はほとんど身につかないし、具体的に鬱病患者に対して適切な対応が取れるようになる人はあまりいないんじゃないかと感じた。


まあそんな意味も込めてこのエントリを書き、再びトラックバックを送ってみた。
対象は昨日と同じ、最新のエントリだ。
心の交流会in名古屋

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(0:07追記)
トラバ先間違ったぽい。
名古屋で『心の交流会』を開催しました。。。
失礼。とりあえず著者に伝わればいいのでこのままにしておく。

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(1:17追記)
一応スクリーンショットをとっといた。

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著者の対応に期待したい。


一応Amazonの書評も初めてだけど書いてみた。

*1:もちろん事実でないかもしれない