宇宙死という妄想

軌道上に遺灰を周回させて最後は落とすような宇宙葬じゃなくて宇宙死というのはどうか。
生きてるうちに宇宙へ行きたいという人はけっこういるんじゃないだろうか。まあ50年後くらいにはもっと大気圏外への旅行とか、もしかしたら月旅行くらいは普及してるかもしれない。
ターミナルケアとかいろいろあるけどその辺はとりあえずおいといて、病院に閉じ込められるような最期を考えるといっそ終末期の人間を深宇宙に送り出すのも1つの選択肢なんじゃないだろうか。


本人の意思のみに基づき、死後地球に戻らなくてもいいとするとどんな感じだろう。
地球から月までアポロで3日間、余命数週間なら月は越えれそうか。フェニックスが火星に到着するのに1年、この辺ですでに余命予測は難しいかもしれない。冥王星探査機ニュー・ホライズンズ冥王星に最接近するのに9年。生命維持とか以前にすでに終末期とかじゃないから色々無理だ。
機体の重量や被曝対策をギリギリまで詰めても食料とかはどうにかする必要がある。自給自足できるような何かをどうにかするんだろうか。
数週間ならいいがそれ以上になると一人で行くと精神的にきつそうだ。複数人という手もあるっちゃありだろうか。人の手による宇宙探査ができるというメリットも多少はあるかもしれないが人生の最期を宇宙でという前提に立って話をすすめるとどうしても月くらい、数十年後でもせいぜい火星くらいが限度だろうか。深宇宙なんていうレベルの話は無理そうだ。
じゃあ有志による片道旅行か。倫理的な問題とか色々難しそうだ。それらをクリアしたとしてどうだろう。数十年後の技術なら数人を乗せて冥王星くらいまで10年くらいかけて行くような技術が確立されてるかもしれない。しかしそうだとしても訓練は並大抵のものじゃないだろう。当然それだけ巨大なプロジェクトとなれば相応の、それも相当なミッションが課せられるだろう。しかし無人探査機でしかできなかった場所を人間が探査できるメリットというのも出てくる。
人生の最後に宇宙探検に行って、おまけに人類に貢献できるならやってみたい気もする。